第5章:既存の仕組みを活用する

この章で分かること

  • SNMP / Syslog / OTel / CI / SIEM / MCP の役割地図
  • 何をAIに任せないか
  • オンプレ監視とクラウド監視の置き方
  • 「道具を増やす順序」
たとえ話

道具箱です。金槌(閾値監視)で釘を打ち、顕微鏡(トレース)で細部を見、辞書(ランブック)を引き、相談役(AI)に整理してもらう。
相談役に金槌を置き換えない——これがメッセージです。

1. 技術マップ

名前ひとことAIに任せる?出典
SNMP polling機器状態を聞きに行く判定は監視。AIは影響整理[S05]
SNMP Trap状態変化の押し出し検知は監視
Syslog出来事の伝言メモ保存は基盤。要約は必要時[S06]
Prometheus+Alertmanager数値の見張人と通知整理ルールは基盤[S14]
OpenTelemetry/APM動きを共通形式で取る相関の材料[S03][S04]
クラウド監視マネージドのメトリクス/アラーム製品差は公式確認
CI/CD開発の自動検査・配布失敗分析可。本番保証ではない[S01]
SIEMセキュリティ事象の集約検知ルールは専用側
MCPAIと道具の差し込み口権限設計が本体[S15][S16][S17]

2. 採用の順序

  1. 今ある検知(①)を一覧化する
  2. 証拠の保存先(②)を確認する
  3. 相関キーが揃うか確認する
  4. その上で読取AI(MCP等)を足す
OpenTelemetry … ベンダーに縛られにくい計装枠 [S03][S04]。本資料の深さはログ/メトリクス/トレース中心。Profiles など一部シグナルは発展途上のため、導入初期は深追いしません。
MCP … LLMアプリがツール/データに触る取り決め [S15][S17]。仕様ページは確認日時点で到達を再確認済み(HTTP 200)。

Zabbix / JP1 / Hinemos なども第1層の選択肢です。唯一解は断定しません。

運用担当者既存監視を捨てる前にAIの入力源として棚卸しする
PGアプリ間でtrace_id/request_idを欠落させない
SEOTel/APM/ログ基盤で相関キーの命名と伝播を標準化する
PM新エージェントと既存改修の予算を分ける
経営層「全部AI」より「既存+AI」が安全側

ふりかえり

  • 検知に使っている製品を3つ言えるか
  • AIに渡す前の保存先が明確か